神奈川大学法学部
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学窓からの社会時評

2010年6月

  本書はその題名から受ける堅いイメージのために本屋の棚にあっても手にとってペラペラと中身を見てみようとは思わない部類の本かもしれない。実際、私も『<ほんもの>の倫理』の著書であるチャールズ・テイラーの最新の邦訳本ということでこの本に出会った。そしてこの堅い題名は誰もが読みたくなるような訳を付けない理由がある。この本は20世紀の古典といわれるウィリアム・ジェイムズの『宗教的経験の諸相』との対話・対決から生まれたもので、題名はもちろんそれを踏まえて付けられているからだ。・・・

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2009年10月

公僕の覚悟
  「公務員になりたい」そういう学生は多いと思います。あるいは、「今の公務員はなっていない。税金から給料をもらっている公務員は、もっとしっかりやれ」そう思っている学生も多いと思います。そもそも公務員とは何でしょうか。実は、法律上の「公務員」の意味は多義的です。一般に「公務員」と言えば、国または地方公共団体の職員一般をさしますが、憲法15条が規定する「公務員」は、国会議員や大臣、裁判官も含みます。・・・

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2009年4月

  50年近く前の昭和36年(1961年),三重県と奈良県にまたがったのどかな集落でのことである。地元民の楽しみであった年に一度の宴会でぶどう酒を飲んだ5人の男女が次々に亡くなるという大変痛ましい事件が起きた。人と人のつながりが濃厚で,住民同士の親戚関係も珍しくない田舎の集落での大量毒殺事件…推理小説のプロットを地で行くような事件ではあったが,被害者となった女性の夫であり,また別の被害女性とも関係のあった人物の自白で事件は終わったかと思われた・・・

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2008年12月

  日本の歴史上、明治維新は、日本の社会のあり方を大きく変えた出来事の一つといえます。西洋の文化・社会制度などが多く日本に流れ込み、日本の西洋化ともいうべき現象が発生しました。当然のことながら、社会と密接なかかわりを持つ法制度も、その多くが、明治維新後に西洋法の考え方を取り入れる形で作られてきたものです。それから100年以上たった現在、日本の今の法制度について、「西洋的」なものである、などと意識されるようなことは、ほとんどありません。・・・

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