キャンパスライフ
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アーカイブ(2011~2015年度)

小林 聡さん (法律学科)

小林 聡さん (法律学科2015年在籍)

私は、幼少期より「大学」というものをあまり意識せずに育ってきました。自分でも理由はわかりませんが、昔から学びたいという願望よりも、働きたいという願望が強かったことは覚えています。ですから、中学校を卒業する際、進学ではなく就職を考えましたし、高校に入ってからも次こそはと思っていました。しかし、ありがたい話ですが、両親からは進学を勧められ、自分にもそれに対抗できるだけの強い意志もなく、結局、学ぶ意欲の低いまま大学生になりました。

大学で学ぶということの最大の利点は、専門的な内容を専門家から学べることにあると思います。「大学」という教育機関は、各分野の専門家から話を聞ける場所ですから、どの講義を履修しても、その分野の専門的な内容を学ぶことが出来ます。
私は大学に入ってから、講義を受けるたびに自分が社会のことについて全くの無知であることを痛感します。同時に、この世の中には明確な答えのない問題が山積みであることに気づきます。多くの知恵を結集しても、なかなか解決の糸口が見えないこれらの問題は、学生ひとりがどうこうできるものではありませんが、常にたくさんの問題に関心を持ち、考え、意見を持っておくことは大切なことだと思います。この過程の結果、やはり自分は完璧ではないこと、自分にはまだまだ知らないことがあるということに気づきます。そこで、初めて人は本気で学びたいという強い思いが生じるのだと思います。少なくとも、私の場合はそうでした。学ぶ意欲の低かった私ですが、今はできることなら、あと5年、10年、自分の興味のあることについてまだまだ勉強に充てたいと思います。大学に入ってから、私の学ぶことへの姿勢はこれほど大きく変わりました。
「変化」とは、ある状態から他の状態に変わることですが、能動的に変わる場合もあれば、受動的に変わることもあると思います。私の大学に入ってからの「変化」は、自ら意識的に何かを変えたわけではなく、講義を受けるごとに、自然に変わっていったように思います。そこから思うことは、大学には人を変える「きっかけ」がたくさんあるということです。大学の外にもそういったものはありますが、やはり大学での勉強というものには他にはない魅力があります。

これまで大学の良さを書いてきましたが、受験生へのメッセージということですので、最後に、辛い受験生生活を過ごす皆さんの参考になる言葉をと考えてみましたが、これだという言葉が見つからず、また私にはそんな才能はないので、最近私の心に残った二つの言葉を書きたいと思います。
1882年に着工し、今もなお完成の日を迎えていない、世界遺産サクラダファミリアにて主任彫刻家を務める外尾悦郎氏はこう言っています、「苦悩が深ければ深いほど、その闇は深い。それゆえ、どんなかすかな光にでも気づくことができる。」と。
Florence and The Machine というイギリスのバンドの曲に『Shake It Out』という曲があります。おそらく失恋を歌った曲だと思うのですが、歌詞の一節にこうあります、「It’s always darkest before the dawn.」直訳すれば、「夜明け前はいつも一番暗い」でしょうか。
この二つの言葉から私が感じたのは希望です。「大学」は皆さんが希望をもってやってくるに値する素晴らしいところです。ですから、その希望のために今は辛くとも、目の前の課題に全力で取り組んでください。そして皆さんが晴れて合格し、実りある4年間を過ごせることをお祈りしております。

常井 涼子さん (法律学科)

常井 涼子さん (法律学科2013年在籍)

思いがけない自分の発見

私は、高校時代は部活動に明け暮れ勉学を疎かにしてきました。体を動かすことが好きでこれはいくら大変でも苦にならないのですが、勉強となるとどうしても身が入らなかったのです。ですから、受験勉強も渋々、また大学生になってから自分が学問に打ち込めるかどうか疑問でした。
しかし、本校へ入学し実際に学び始めるとその疑問は解消されました。法律は実は堅苦しいだけではなく、非常におもしろいのです。講義では教科書だけでなく実際の法律問題が多く取り入れられ、距離を感じることなく自分の身近な事件をなぞりながら勉強ができます。基礎的な知識の習得にはやはり忍耐が必要ですがそれが身に付きだした途端、皆さんの世界はぐっと広がるはずです。
私は大学生になり、勉強が好きな「思いがけない自分」を発見しました。 皆さんも大学生になった暁には、今まで気が付かなかった思いがけない自分を探してみてください。

ゼミナール

神奈川大学法学部では2年次からゼミナールへ所属することが出来るようになります。私が学ぶことへ取り組めるようになれたのは特にゼミの活動のおかげでした。
私は商法の保険法という分野のゼミナールに参加しています。保険は生活に欠かせないものであるのにも関わらず(いつか皆さんも保険に加入されると思います)、私たちの保険に対する知識は実はあまりにも少ないのです。また複雑な仕組みを持って運営され、その把握は一朝一夕には困難です。かく申し上げる私も既に一年半ご教授いただいておきながら未だ初心者の域を抜け出ることが出来ません。

しかし、ゼミナールの先生や仲間と学び、少しずつですが知識を得ていることを実感しています。いつか私なりにその学びの結果を形にしたいと思っています。これが私のゼミナールを通して得た勉強への熱意です。
さらに、ゼミナールという活動は勉強だけでなく、同じ科目を学ぶ仲間を作ることも出来ます。その仲間や先生とディベートやプレゼンテーションなどを通し、インプットだけでなくアウトプットを身につけていくのです。
ゼミに所属し、先生から法律を学ぶということは考え方を学ぶということだと教わりました。法律独特なものの考え方を通し見る社会のあり方は今まで見えていたものとは異なっています。そこに法律の面白さはあるのだと思います。

大学生活について

大学生の生活は今まで体験したことのないものです。時間割は自分で作らなくてはならず、その上自由な時間が増えます。最初のうちはこの自由をもてあますことがあるかもしれません。
そのようなときは、バイトやサークルに精を出すのもいいと思いますし、何か資格の勉強をするのも友達と遊ぶのもいいと思います。気になることには何でも手をつけておくことをお勧めします。とにかく時間はあるのですから簡単です。
そのように過ごし、一年経ち、二年経ちとしていくうちにその経験からさらに先の道が見えてくることになると思います。

長くなりましたが受験生の皆さん、お体を大事になさってがんばってください。今の辛抱は大学生活への助走となります。
皆さんに実り多く素晴らしい大学生活が訪れますようお祈りしています。

瀬尾 真結さん (法律学科)

瀬尾 真結さん (法律学科2012年在籍)

受験生に向けて

はじめに

受験生の皆さん、初めまして。私は法律学科に所属する2年生です。受験勉強は順調ですか?さて、今回は神大法学部のことや大学生活のことなどについて、少しお話ししたいと思います。これを読んでいただいている皆さんのなかには、神大法学部を受験しようか悩んでいる人も、あるいは受験勉強の息抜きの人もいるかと思いますが、私の話が何かのきっかけになればうれしく思います。

法学部を選んだ理由

そもそも私が法学部を選んだのは、「検察官になりたかったから」です。私はずっと、「法律」という学問をとことん学んでみたいと思っており、そのため受験時代はとにかく、法学部に入ることだけを目標に勉強していました。
ですが、大学での勉強は高校までのそれとは全く違います。高校までの勉強が「社会に出るうえで最低限の基礎的学力を身につける」勉強だとしたら、大学での勉強は「自分が好きで情熱をもって打ち込めるようなあるひとつの分野について、徹底的に突き詰めていく」勉強です。大学で何を学ぼうか、悩んでいる人もいるかもしれません。そのときは、「自分は何が好きか」を考えてみてください。自らの「意志」、それこそ人間の個性、人格の中心、あなたの本質です。学問や仕事を通じて自分自身をも高めていく人生を求めるなら、ぜひ自らの良き「意志」のうえに立つべきです。ですから、大学を選ぶうえでは、まず自分が好きで学んでみたい分野をいくつか絞っておくのがよいと思います。それが将来、就職で役に立つかどうかは関係ありません。自分の学びたい学問を4年間全力で学ぶ、大学とはそういうところだと私は思っています。大学の4年間というのは、学問する目的で社会的に許され与えられる期間といえます。このような貴重な期間は、おそらく一生に一度であり、よくよく考えてたいせつに使うべきです。

大学での勉強

「法律」という分野は、おそらくすべての大学生が一から始める学問です。つまり、大学4年間の生活次第では、東大生に勝つことだって可能だということです。つくづく思うのですが、大学ではいくらでも遊べるし、いくらでも学べるのです。むしろそこでは、大学の差というより、明らかに個人の意志が問題なのでしょう。受験生の皆さん。大学に入ったら、日々の授業や学校の施設、サークルやゼミなど、与えられたものを最大限に利用して、ぜひ充実した日々を過ごしてほしいと思います。
大学での勉強にあたっては、まずは授業に出ることです。最初は単語の意味すら分からずたいへんだと思いますが、1年生のうちは「参加することに意味がある」のです。とりあえず授業に出て、先生の講義をすべてメモを取りましょう。その際、自分が読めれば汚くても構いません。たいせつなのは、授業が終わったらすぐに復習して整理することです。幸い、神奈川大学横浜キャンパスの図書館は地下1階から3階まであり、好きなところで静かに勉強できます。加えて17号館にある法務研究科の自習室には基本書から判例集まで様々な資料があり、自由に閲覧が可能です。豊富な資料を自由に見られる機会をフル活用することで、より深い理解が得られるでしょう。たいへん便利で落ち着いていて、私も、夜おそくまでよく使わせてもらっています。

大学生活とは

大学生活とは、とても自由です。ですが「自由」とは、裏を返せばすべてが「自己責任」だということです。高校までは勉強や生活態度などに関して、先生が事細かに指導してくれたかと思いますが、大学ではそんなことは誰もしてくれません。今までのように何でも与えられた学びではなく、すべて自ら判断し、行動し、責任を持つ、そういう本当の学びなのです。そのため、勉強に対してのモチベーションは自分で上げていかなければなりませんが、そこで役立つのが、仲間をもつこと、つまりサークルやゼミの活用です。私は「法律家のたまご」という勉強サークルに入学直後から入っており、普段からそのサークルの仲間と一緒に勉強していますが、仲間と議論しながら一緒に勉強していくことで、勉強に対するモチベーションが非常に上がっています。また、神大のゼミは多くの他大学と違い早く、2年生から始まります。自分の興味のある分野について少人数で勉強することのできるゼミは、法律の専門知識はもちろん、ディベート能力、プレゼンテーション能力など、就活や社会で必要な技能も身に付きます。とにかく興味がある科目があれば、ぜひ受講することをおすすめします。

最後に

法律の勉強は、外国語を学ぶのと同じです。一から始めるので最初は辛いかもしれませんが、最初の1年間を耐えれば1年後には少し分かるようになってきて、勉強が楽しくなってきます。一つ分かれば、自信が生まれ、さらに理解が進んでいきます。どうか頑張ってみてください。そうすれば4年後、卒業するときには今皆さんが思い描いている自分になれるはずです。
受験生の皆さん、今は辛いかもしれませんが、これさえ乗り越えれば、すばらしい可能性が開けます。私たちも応援しています。そして、来年の4月、これを読んだ皆さんがひとりでも多く、神奈川大学の門を叩いてくださるのを、楽しみに待っています。

白川 敬人さん (自治行政学科)

白川 敬人さん (自治行政学科2012年在籍)

行ってよかったという大学生活を過ごす為に

自分の将来に向けて

今でこそ私は、将来市役所の行政職の職員として働きたいと思っていますが、受験生だった当時、神奈川大学の法学部自治行政学科を選んだ時は将来について明確なビジョンはありませんでした。神大の自治行政学科を選んだ理由は、当時ただ漠然と公務員という職種に憧れていたといった程度のものでした。
しかし、大学での生活を通じ地方自治体や日本全体のことに興味を持つようになり、将来の目標を持つことが出来ました。そこまで変われた一番の要因は大学の授業でした。
自治行政学科で教鞭をとる教員には、所謂学者や研究者だけでなく、地方自治体や中央官庁で長年実務を担っていた方々が沢山います。授業を通じ実務での体験談を聞いたり、実務経験者の視点からの行政を学んだりするのはとても面白いもので、抱いていた謎の答えや裏話、伝わらない事実などを知り疑問が氷解していく感覚が楽しいです。大学の授業が数ある科目の中から興味があるものをほぼ自由に選べることも、私が行政学をより楽しく学べた理由で、これらの知識を生かせる職種を志したのは当然の結果だったでしょう。
また、神大では学生へのキャリア・就職支援として、就職課でアドバイザーに気軽に相談出来たり、神大で受講できる資格の講座が受けられたり、そういった手厚い支援も神大の魅力のひとつです。これらの制度や施設を積極的に活用することが出来れば、自分の目標を達成するのに大いに役立ちます。大学でどのような4年間を過ごすかが、自分の将来を決定づけます。

充実した大学生活へ向けて

学生の本分が学業であることは言うまでもありませんが、学業だけが大学生活のすべてというわけでもありません。半期にとれる単位上限は22単位で、ほとんどの科目が2単位制なので、大体11科目を週6日で取るということは、一日平均が2科目を下回り、他の時間は自由時間だということです。
その時間をどのように過ごすか、一番のオススメはサークルに加入する事です。神大にはサッカー、登山といったスポーツ系サークルや、音楽やボランティア活動を行う文化系サークルがたくさんあります。自分にあったサークルで仲間たちと何かに取り組めたら、とても充実した大学生活になるでしょう。
高校や中学ではホームルームごとに同じクラスの一同が集まってクラス単位で授業を受けることが多いのに対し、大学では全科目が選択制なので講義ごとに違う人と一緒に授業を受けるため、積極的に話しかけないと人との付き合いが希薄になりがちです。そういった意味で、大学に入ってからは特に友人との付き合いをより大切にしていくことが肝心です。

いくらかのアドバイス

大学に入ってから皆さんがまず気になることと言えば、ズバリ大学の授業評価についてでしょう。大学では1年を前期後期に分け、1期ごとに成績を評価します。自治行政学科の専攻科目の多くは、出欠席に関係なく期末試験の結果で単位を認定します。
出欠席は評価に無関係だからと授業を欠席し続け、試験前にノートの写しを手に入れて試験に臨むという学生も少なくありませんが、それによって試験で良い結果を出すのは至難の業です。何故なら、自治行政学科専攻科目の試験問題のほとんどが、大問に対して長文を書き込む論述式だからです。ですから、評価に関係ないからといって授業を休むことなく、先生の話を聞き理解しながらノートを取ることが一番効率良い方法だったりします。
受験生の皆さんが長い受験勉強の中で身につけていくスキルは、今後間違いなく役立って行く能力です。辛くなっても粘って諦めず、最後まで悔い無くやり抜いて下さい。次の春に、神奈川大学でお会い出来ることを心より楽しみにしています。

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