2022年度から開講された、「行政法特講」（神奈川県警ＯＢと学ぶ、続「これからの警察」）は、前学期に「法律学特修Ⅱ（刑事法）」（神奈川県警ＯＢと学ぶ「これからの警察」）を履修した学生で、かつ、来春警察官に任官する予定の者を中心とする、課題探究型の少人数演習科目です。本科目では、警察活動をめぐる現代的諸課題の中から関心のあるテーマを選び、これまでに学んだ理論知識を総動員しながら、現状と問題点を調べるだけでなく、どのように対策すればいいのかをも自ら考えます。その作業を通じて、警察活動についてより深く理解するとともに、これからの警察（官）はどうあるべきかを考えてもらうことを企図しています。
今回の研究課題の選定に当たっては、学生相互で検討を重ねた結果、
- ＤＶ、ストーカー、児童虐待の現状と対策について
- 特殊詐欺の現状と対策について
を研究課題として選定し、担当する警察官を囲んで勉強会を行いました。
12月2日には神奈川県警察本部生活安全部人身安全対策課の賀美憲一警部をお招きしました。勉強会では、グループ討議で検討を重ねて準備した質問事項を中心に細かな解説をいただき、学びが深まり研究も充実したものとなりました。
学生からは、「自分達で調べただけでは分からなかった事案の現状や他機関との取り組み、仕組みについてより詳しく知ることができました。児童虐待には司法面接というものがあったり、監護者性交等罪やシェルターがあることは知らなかったので、被害者における警察の対応や流れについても多くのことを知ることができました。そして、実際に起こった事案の当時の状況であったり経験を警察官の方から直接お聞きしたことで、改めてことの重大さを理解し、これらの事案について対策や取り組みを行い、向き合っていかなくてはならないのだと実感しました」
などの意見が寄せられました。
