11月14日に実施された「自治体実務特修Ⅱ」において、小田原市消防本部消防総務課政策調整係の橋本正則消防司令補より「小田原市の消防政策について」というテーマでご講演をいただきました。
災害の大規模化や住民ニーズの多様化により、消防を取り巻く環境は大きく変化している一方で、県西地域においては、人口減社会にあって将来的に消防力を維持することが危惧されてきました。そこで、住民が安心・安全に暮らせる災害に強い消防体制を実現するため、2013年より小田原市を含む7市町による消防の広域化に踏み切りました。具体的には、小田原市消防に消防機能を一元化し、参加する市町がこれに消防事務を委託する形式となっています。広域化にあわせて組織体制を再編した結果、これまでの管轄区域を超えた消防活動が可能となり、初動体制および補完体制の強化や現場到着時間の短縮等が実現しているそうです。今後も、住民ニーズを反映させつつ、増加する救急出動や大規模地震にも対応するための施策を講じていくとのことでした。
今回のご講演を踏まえ、受講生は、人口減少社会において消防に求められる役割について検討する課題に取り組んでいます。
「自治体実務特修」では県内自治体において実務に携わる方々と共に、学部の専門科目で学んだ内容を活かしつつ、地域における課題への対応を考えていきます。